結婚指輪は一生に一度の大切な買い物です。
フルオーダーメイドに憧れる人も多いですが、実は理想だけでは決められない落とし穴もあります。
この記事では、フルオーダーメイドのデメリットを5つに分けて正直にお伝えします。
そのうえで「それでも作ってよかった」と思えた理由も、最後にご紹介します。
以下の内容を順番に解説していきます。
- 価格が高くなりやすい
- 納期が長い
- 失敗する可能性がある
- 選択肢が多すぎて迷う
- 修正・返品が難しい
- 「それでも作ってよかった」と思えた理由
この記事を読むことで、「夢の指輪」を手に入れながらも、後悔せずに賢く選ぶ方法がわかります。
価格が高くなりやすい

この章では、デメリットの1つである価格についてご紹介します。
実際にフルオーダーメイドの結婚指輪は、既製品に比べてどうしても高額になりやすいという現実があります。
個人に合わせて一から図や型を作成するため
既製品の場合、同じデザインを大量生産するため、材料費や加工費を分散でき、価格を抑えやすくなっています。
一方、フルオーダーメイドは一点物で細かいデザインや高品質な素材、宝石のランクによって費用が大きく変動します。
フルオーダーメイドをした時の値段相場は30万円
また一口にフルオーダーメイドといってもデザインを決める要素が非常に多いので値段はピンキリなのも特徴です。
私たちの場合は35万円ほどかかりました
※指輪の作成時は2022年10月
シンプルな指輪でも、少し装飾を加えたり、素材を上位グレードにしたりするだけで、予算を超えることも珍しくありません。
さらに注意が必要なのは、見積もり時には安く見えても、デザイン修正やオプション追加を重ねることで、最終的に費用が当初の想定を大幅に上回るケースがあることです。
結婚指輪は一生身につけるものだからこそ、後で「もっと安く済ませられたのに…」と後悔しないためにも、事前に予算の上限や追加費用の目安を確認しておくことがとても重要です。
納期が長い


この章では、納期についてお話しします。
フルオーダーメイドでは納期が長いというのを耳にしたことがある人も多いと思います。
おおよそフルオーダーメイドの結婚指輪は、注文から完成までに 通常2〜3か月かかります
これは、デザインや選ぶ素材によっても時期が変わってきます。
私たちの場合は3ヶ月弱かかりました
さらに、ブランドの繁忙日やスケジュールによっては半年ほどかかってしまう場合もあります。
時間がかかる理由:デザイン→完成まで全てを一から手作業で仕上げるため
時間がかかる理由はこのようになっています。
- デザイン相談・決定
2人の希望をもとに素材、幅・厚み、宝石の有無や留め方、表面仕上げまで細かく決めます - 試作・サンプル確認
原型やサンプルリングを作り、実際に試着して確認し、修正が必要な場合、この段階で調整を行います - 本制作
原型をもとに素材を加工し、宝石を留め、刻印や仕上げ加工を施します - 検品・納品準備・お渡し
耐久性や仕上がりをチェックして納品。ブランドの混雑やスケジュールにも左右されます
急ぎで指輪が必要な場合にはフルオーダーメイドは不向きです。
結婚式や入籍日までに間に合わないリスクもあり、修正回数が増えるほど納期は延びます。
そのため、注文する際は 余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
失敗する可能性がある


次に、失敗する可能性についてご紹介します。
世界に1つだけの指輪を作ることができる反面、思い描いた仕上がりと実際の指輪が一致しないというリスクもあります。
指輪は小さいアイテムなので、数ミリ変わるだけでも全く印象が異なります。
フルオーダーメイドでは、デザイン画や3Dデータ、サンプルリングなどを見ながら制作を進めますが、紙上やモニター上のデザインと、実際に指に着けたときの印象はまったく別物です。
このように、完成して初めてわかる違和感も多くあります。
- 思ったより厚みがある
- 指当たりが硬い
- 装飾が引っかかって日常使いしづらい
- サイズが合わない
特に、曲線のラインや細かな彫り・ミル打ちなどは、角度や光の当たり方で印象が大きく変わるため、完成品で「なんか違う」と感じてしまう場合があります。
また、季節やその日の体調によって浮腫み方が変わり、サイズが合わないといったことも起こります。
指輪選びの失敗談について詳しくご紹介している記事もあるのでよかったら参考にしてください。


選択肢が多すぎて迷う


この章では、どんな選択肢で迷いやすいのかを具体的に整理します。
まず、指輪を選ぶ際にこのような選択肢があります。
- デザインの相談・決定
- ベースになる素材の種類
- 仕上げ方
- 石の有無
- 刻印・彫り模様
- 全体のバランス
多くの選択肢の中から、今後ずっと着けていくものを選ぶのはとても大変な作業です。
特に、「デザイン」は将来、後悔しやすい1番のポイントでもあります。
①デザイン②素材の種類③仕上げ方④石⑤刻印⑥バランス
デザイナーと話し合いを行いデザインを決定します
幅・厚み・断面の角度(丸み・平打ちなど)もデザインの一部として検討します
「着け心地」や「見た目の印象」を左右する最も重要な決定項目です
素材によって色味・硬さ・重さ・価格・アレルギー耐性が異なり、選択によって仕上がりの雰囲気、色味や傷のつきやすさが変わります
同じ形でも仕上げ方によって雰囲気がまったく変わります
代表的な仕上げは次の通りです
- 鏡面仕上げ:鏡のように反射する仕上げ
- マット仕上げ:ツヤを抑えた仕上げ
- ヘアライン仕上げ:細い線を入れた仕上げ
- 槌目仕上げ:金槌で叩いたような凹凸をつけた仕上げ
指輪に宝石を入れるかどうか、入れるなら「どの石を」「どんな留め方で」「どの位置に配置するか」を決めます
主な選択肢は以下の通りです
- 有無:石を入れない/1粒入れる/複数入れる
- 種類:ダイヤモンドが主流だが、誕生石を選ぶ人も多い
- 留め方:爪留め・彫り留め・伏せ込み・ミル打ちなど
石を加えることで華やかになりますが、日常使いでの引っかかりやメンテナンス性も考慮が必要です
リングの内側または外側に、文字や模様を刻むことができます
刻印の字体や文字数によっても印象が変わります
レーザー刻印・手彫り・機械彫りなど、手法の違いによっても雰囲気が異なります
最後に、全体のバランスを整えます
リングの幅・厚み・宝石の配置・刻印の位置などを見直し、左右や上下の整合性を確認します
また、ペアリングとして注文する場合は「完全にお揃いにするか」「デザインテーマを合わせて個性を残すか」も検討します
このような流れになっており、初めて指輪を作る人にとっては完成後の具体的なイメージが掴みにくく、選択が難航しやすい傾向があります。
また、ふたりの意見が異なる場合は、どこで折り合いをつけるかでも時間がかかります。
素材やデザインなどは、好みが分かれやすく、話し合いが長期化するケースも少なくありません。
修正・返品が難しい


この章では、フルオーダーメイド指輪の修正・返品についてご紹介します。
フルオーダーメイドの指輪は、途中で「やっぱり別のデザインが良かった…」と思っても返品やキャンセルができません。
理由は個人の要望に合わせて設計・製作されるためです
ただ、ほとんどの場合が、途中でサンプルリングを作成し1度完成前に確認することができます。
その時に、デザイン画の範囲内もしくは微調整程度であれば修正可能なブランドが多いです。
- デザイン画の範囲内もしくは微調整程度とは、リング幅を ±0.2〜0.5mm 程度細く・太く
- 表面の 丸み・平らさ の微調整
- 石の位置を 少し中央に寄せる/下げる 程度
- 彫りや刻印の フォント・サイズの軽微な調整
- 着け心地(内側の角の丸みなど)の調整
次に、修正不可な場合です。
- デザインそのものの変更(例:V字→ストレート、ダイヤ追加など)
- 素材の変更(プラチナ→ゴールドなど)
- 彫刻や模様の追加・削除
- 新しいデザインを一から起こす
この時にブランドによってどこまでの修正が可能なのかが違い、反対に修正できないブランドもあるため注意が必要です。
事前に確認が欠かせません
そして、その後のメンテナンスについて、ブランドや工房によっては、修正の可否や保証範囲が異なります。
それでも作ってよかったと思えた理由


ここまで、フルオーダーメイドの結婚指輪には「価格が高い」「時間がかかる」「修正が難しい」など、現実的なデメリットがあることを正直にお伝えしてきました。
それでも私が最終的に「フルオーダーメイドにしてよかった」と感じた理由についてご紹介します。
- 細部までこだわることができ、納得のいくデザインに仕上がったこと
- 愛着があること
- 夫婦の大きな思い出になったこと
時間もお金もかかりましたが、完成した指輪を手にした瞬間、すべての苦労が報われたと感じました。
見るたびに完成した指輪を見た時の喜びを思い出します
フルオーダーメイドには確かにリスクがありますが、デメリットを理解したうえで「それでも作りたい」と思えるなら、とても価値のある一生ものになるはずです。
まとめ
今回は、結婚指輪をフルオーダーメイドした時のデメリットについて5つのポイントと、実際にフルオーダーメイドで結婚指輪を注文してよかった理由をご紹介しました。
- 価格が高くなりやすい
- 納期が長い
- 失敗する可能性がある
- 選択肢が多すぎて迷う
- 修正・返品が難しい
- 「それでも作ってよかった」と思えた理由
以下は結婚指輪をフルオーダーメイドするデメリットです。
すでに型がある既製品と比べて一から図や型を作成するため高額になる
平均価格は30万円ほどです
完成まで全てを一から手作業で仕上げるため、注文から完成までに 通常2〜3か月かかります
数ミリで大きく印象が異なり、厚み・サイズ・幅感が想像していたものと違う場合があります
①デザイン②素材の種類③仕上げ方④石⑤刻印⑥バランス
これらを全て決める必要があり、話し合いが長期化しさらに納期が伸びてしまう場合があります
ほとんどのブランドが、途中でサンプルリングを作成し1度完成前に確認することが可能です
その時に、デザイン画の範囲内もしくは微調整程度であれば修正可能なブランドが多いですが、ブランドによってその範囲は異なるため、あらかじめ相談しておくと安心です
最後に、デメリットをたくさんご紹介しましたが、私たちは実際にフルオーダーで結婚指輪を作りました。
その結果、とても満足しておりしばらく経った今でも夫婦の大きな思い出です。
その時の記事もありますので、よかったら参考にしてください。


また、以下は指輪の選び方がわからない方に向けておすすめです。


最後までご覧いただきありがとうございました。



